厚生労働省3月7日公表


上記は下記のサイトに掲載されています(2023年3月7日掲載)。

現時点(2023/03/15)では、新型コロナウイルス感染症の患者が、激減しているのは事実です。大変好ましい事態です。
ところで,マスコミも、また感染症内科・小児科や呼吸器内科・小児科の一部の医師も、「ウイルスが弱毒化しており、それにより、新型コロナウイルス感染症は終息に向かう」などの論調が目立つ様になっています。そして、弱毒化の生ずる機構(mechanism)を、それぞれ、勝手に唱えています(私から言わせていただくと、とても確固たる理論的根拠とは言い難い)。
分子生物学的に考えると、新型コロナウイルスが,弱毒化が生ずるメカニズムなど、およそ考え難い。
私は、分子生物学やウイルス学の専門家ではないが、国立がん研究センターそして、日本最大の臨床検査会社の細胞病理学研究所に所長として長年勤務し、がんの遺伝子治療に関する、分子病理学的診断に長年従事してきました。その間、分子生物学的知識の習得に多大の時間を費やしてきました。
もちろん、現在の分子生物学が理解しうるのは、生命現象のほんの一部であることも承知しており、将来的には「弱毒化」が実際に散在し,そのメカニズムなどが解明される日が到来する可能性がないとは言い難い。
しかしながら、現時点の知識では「弱毒化」の過程を分子生物学的に説明することは難しい。そんなメカニズムは、存在しないと言わざるを得ない。
それでは、今後、新型コロナ感染症にどのように対処するのかということになる。
考えられる唯一の対処方法は,「集団免疫の増強」と言うことになる。感染症は,ある一定の割合の人間が,感染し,ないしはワクチン接種を受け,免疫を有した人の割合が一定の値を超えると,その時点で,感染症は自然に消退に向かう。
従って,新型コロナウイルス感染症の患者は、激減している今だからこそ,ワクチン接種の異議がある。そのような観点からも,上記の厚生労働省の勧めるワクチン接種を,できる限り受けて頂くよう,御願いする。
ある一定以上割合の人が,免疫力を獲得すると,その感染症は消滅するか,それとも,顕著に激減する。
現在流行している新型コロナ感染症は英語でSARS-CoV-2を命名されている。それに対して,SARS-CoV-1と言う「過去のコロナ感染症」が存在する。日本には波及しなかったが,台湾や中国南部で猛威を振るい,多くの人が死亡している。そのSARS-CoV-1は,多数の人々の命を奪った後,どういう訳だか分からないが,次第に消退に向かい,現時点ではSARS-CoV-1患者は存在しないと見なされている。
そして,何故,SARS-Cov-1の患者が消えてしまったのか,未だ不明で,それに関しても,論部が出されているが,結論は出ていない。
SARS-Cov-1患者が消えてしまったとは言っても,いくつかの実験室の内部で,原因となるウイルスは,液体窒素等の中に密封され,保存されていたし,現時点でも,おそらく保存されていると思われる。SARS-Cov-1患者が消えて,相当時間がたった時点で(人々の免疫力は低下している),とある研究員がSARS-Cov-1を生じたコロナウイルスを用いた研究を試みた。その研究員は,かつて有していたSARS-Cov-1に対する免疫力を失った状態と思われる。
ところが,その研究員は,不幸にも,そのウイルスに感染し,SARS-Cov-1患者の,おそらく最後?の死者となった。
現在,私たちは,新型コロナ感染症(SARS-CoV-2)は,「ただの風邪(近々5類感染症になる)に近い」と思っているが,それは,多くの人が,ある程度の免疫力を獲得しているから,そのようなことが言えるに過ぎない。
コロナが収まりつつある現時点の2023年に,さらに新型コロナワクチン接種を,それも2回,追加接種するなど,「阿呆らしい」と思うかもしれない。しかし,そのような人が多数を占めるようになると,「集団免疫」は失われる。免疫を失った人々には,SARS-CoV-1患者の最後の死者となった,研究員と同様な運命が待ち構えている。
最後に御願いする事は,コロナが収まりかけている現在,ワクチンなど必要ないなどと,自分勝手な思い込みをしないように御願いする。
下記に,一般の方でも理解可能な解説を紹介する。