下記は,最近,調布市医師会から配布された伝達書類の一部です。


最も重要なポイント
高齢者用に用いられる肺炎球菌定期接種は,PCV20(商品名:プレベナー20)に変更されます。
現在まで定期接種用のワクチンとして用いられていたPPSV23(商品名:ニュウモバックス)は,今後定期接種としては用いることができません。しかし,ご希望の方には,自由診療の形で接種することは可能です。

肺炎球菌のワクチン接種に関しては,患者様とお話しをさせて頂き,患者さんのご希望に添う形で対応を決めたいと思います。従いまして,遠慮なく,ご相談ください。

日本感染症学会,日本呼吸器学会,日本ワクチン学会 の3学会が合同委員会を作成し,それぞれの学会から,それぞれ指針が提示されていますが,概ね同様ですので,日本感染症学会のホームページに従って,述べることにします。



肺炎球菌ワクチンの種類
【A】PCV15 (商品名:バクニュバンス)
【B】PCV20 (商品名:プレベナー20)
【C】PCV21 (商品名:キャップバックス)
【D】PPSV23(商品名:ニューウモバックス)
【A】【B】【C】は結合型ワクチンであり,【D】は莢膜多糖体ワクチンです。
ご注意:今まで新生児等,また,主として65歳以上の成人に広く用いられてきた,結合型ワクチンのPCV13 (商品名:プレベナー13)は,製造中止になっております。

【第二段階】大まかに二種類の対応法(①②)があります。
①第1の対応方法:第1回目にニューウモバックスの接種を既に受けておられる方は,その接種後に,5年ごとに,ニューウモバックスの接種を受け続ける。
但し,2回目以降は,全額自費負担。
「第1回接種のニューウモバックスで副作用がなかったので,今後は5年ごとにニューウモバックスの接種を受けます。これが一番安全な感じ。」と申される方もおられます。そのような方には,ご希望の如く5年後に再度,ニューウモバックスの接種を行っています。これでも結構です。
しかし、免疫力の獲得は、おそらく、下記の如くとなります。
結合型ワクチンと莢膜多糖体ワクチンは,その作用を比較すると,下記の如くとなります。すなわち,結合型ワクチンの方が,肺炎球菌感染による重篤化および死亡を防ぐ力が大であると考えられます。
| 結合型ワクチン | 莢膜多糖体ワクチン | |
| B細胞の親和性成熟 | (+) | (-) |
| メモリーB細胞の形成 | (+) | (-) |
| 長寿命形質細胞の形成 | (+) | (-) |
②第2の対応方法:第1回接種のニューウモバックス接種から,「1年以上経過した時点で」上記の3種類()のうちのいずれかを接種する。

PCV15およびPCV20は,主として、乳幼児期の予防接種に使用されます。日本小児科学会が推奨する予防接種スケジュールでも,原則としては,2~4ヶ月(3回接種)および12~15ヶ月(1回接種)で接種することになっています(下記参照)。
PCV15およびPCV20が乳幼児期には4回接種できるのに,
65歳以上で原則1回(ないしは1~2回)しか接種できない理由は、
年齢による免疫機構の相違に起因しています。

注意事項:これらのPCVP15,PCV20,PCV21は,成人では,そして65歳以上では,原則として1回のみの接種を原則とすると今まで言われてきました。すなわち,結合型ワクチンの2回目の接種をすると,有害事象が生ずる可能性が考えられると言われてきました。
しかし,この考え方は,現時点では,厳密に守る必要はなく,接種する医師と患者さんの話し合いで,そして医師の判断で,少数回の接種ならば,認められるという意見が主体となっているように思われます。

コンジュゲート(結合型)ワクチンとは?



