アミラーゼとリパーゼ

アミラーゼもリパーゼも,主として膵臓の機能を検査するために,測定されます。特に、急性膵炎の診断や経過観察において重要な意味を持っています。そのため,アミラーゼとリパーゼを1回の採血で,同時に測定することが,保険制度上認められています。


●アミラーゼ:
主に膵臓と唾液腺で作られまており,炭水化物を分解する消化酵素です。血中アミラーゼ値は,膵炎や唾液腺の疾患で上昇します。
●リパーゼ: 脂肪を分解する酵素であり,主に膵臓で産生されます。膵炎の際には,血中リパーゼ値が上昇し,膵炎の診断に用いられます。
同時測定の意義:
アミラーゼとリパーゼを同時に測定することにより、膵臓疾患の有無に関し,有益な情報を得ることが出来ます。膵炎の場合,時として,アミラーゼ値は正常範囲内となり,リパーゼ値が高い場合もあり得ます。従って,アミラーゼとリパーゼの両者を測定することは,膵疾患の診断に有益な情報を与えてくれます。

ところで,時として問題となるのが,膵炎の症状など,全く見当たらないのに,アミラーゼのみの上昇を認める場合がしばしばあります。

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