髄膜炎菌感染症ワクチン

髄膜炎菌感染症と言われても,一般の方には,なじみがないかもしれません。
日本脳炎のこと??と想われる方もいるかもしれませんが,実は異なります。

髄膜炎菌に感染すると,髄膜炎菌は,鼻や咽頭等の気道粘膜に定着します。しかし,全例が発症することはなく,健常人として「無症候保菌者」となります。その割合は,人口の10~20%とも言われております。

ところが,一部の人は,髄膜炎菌に感染した後,潜伏期の3~7日を経て,髄膜炎菌性髄膜炎,髄膜炎菌血症を発症することがあります。潜伏期が終了した直後,急激に高熱,意識混濁等で発症し,死に至ることも希ではありません。
従って,カナダなどの諸外国では,海外からの留学生に髄膜炎菌のワクチン接種を義務付けています。
また,最近では,日本においても,国立大学生で,寮生活をする学生さん全員に髄膜炎菌ワクチンを接種しようという動きもあります。